【2024年4月12日】ドル円は生産者物価指数で下落後上昇、ECBはインフレ懸念で金利は据え置き。

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最終更新日 2024年4月27日

2024年4月12日のFXチャート分析をしていく。

当記事は、FXチャート分析および、日々のトレード結果について解説しているものです。

決して売買タイミングを指示、または推奨するものではありません。

自身のトレードに応用する場合は、すべてご自身での判断と自己責任でお願いします。

 

ドル円は生産者物価指数で下落

昨日は21時30分に米国の生産者物価指数があった。

結果は市場予想を下回り、前月比+0.2%になりドル円は下落したが、その後レートは再び上昇し、全戻しという結果になっている。

チャートは以下のとおり。

4時間足と1時間足の両方でレートは移動平均線の上に位置し、安値の切り上げと高値更新で上圧力のほうが強い相場となっている。

1時間足は生産者物価指数の発表で短期移動平均線の下に抜けたが、すぐに買われて再び移動平均線を上抜けした状態となり、レートは153円超え。

生産者物価指数は消費者物価指数や雇用統計、FOMCといった指標と比べてそれほど大きな値動きがあるわけではないが、30pip前後下落したにもかかわらず、すぐに全戻しという結果になったことから、市場では売りよりも買いのほうが格段に強いことがわかる。

一昨日の消費者物価指数でも米国のインフレがまだまだ強く、利下げが遠のいた結果となったため、ドルが売られる要因はほとんどない。

日銀の為替介入があるまではこの価格帯を維持する可能性が高いだろう。

 

安易な逆張りは危険

こうした強い上昇トレンドとなっている相場では、安易な逆張りは非常に危険だ

多くの人はここからどんどん上がっていくことは考えづらいと思っているが、チャートが上昇トレンドである以上、根拠なくショートをするのはリスクが高すぎる。

市場では日銀の為替介入がいつなのか警戒感が高まっているが、チャートが上昇トレンドなのでエントリーもそれに合わせたほうがリスクは低い。

だが、デイトレードの時間軸で長くポジションを持つと、為替介入に巻き込まれるリスクもあるため、エントリーするならスキャルピングで細かく入るようにしよう。

東京時間では長期移動平均線との乖離が少しあるが、欧州やNY時間では移動平均線との乖離もなくなり、チャンスがありそうだ。

 

ECBはインフレ懸念で金利据え置き

また、昨日は米国の生産者物価指数だけでなく、ECBでは政策金利の発表があった。

こちらは市場の予想と同じく政策金利は4.50%で据え置き、インフレ率は2%に近づいているものの、インフレの再加速の懸念があるため利下げは見送りという結果になった。

なお、ラガルド総裁は6月には利下げする可能性が高いことを示唆していた。

それを受け、ユーロドルのチャートは以下のようになっている。

レート的には昨日とほぼ同じ位置にあり、指標で大きく動いたが、ほとんど無風の状態と言っていいだろう。

5分足のチャートで、さらに詳しく動きを見ていく。

ユーロドルはECBの政策金利据え置きの発表で一旦下落するものの、そのすぐ後の米国の生産者物価指数でドルが下落、ユーロドルは上昇。

その後は再び下落するも、ジリジリと買い圧力が強まっていき、現在は昨日とほぼ同じレートとなっている。

 

ユーロドルはショートが狙い目か

現在のユーロドルは上昇して昨日と同じ価格帯となっているが、上位足である4時間と1時間足は安値を更新し、下落トレンドである

だが、移動平均線との乖離がある状態なので、いったんの上昇する可能性もある。

このまま少しずつ上昇していき、移動平均線との乖離が埋まったあたりで短期移動平均線を下抜けすれば、ショートチャンスがありそうな相場だ。

基本的にユーロは欧州時間まではボラティリティがないため、欧州時間までにどのような動きをするのかが重要となる。

上昇した後の下落の動きを見せれば、ある程度の値幅でのショートが狙えるだろう。

 

4月12日の為替ニュースまとめ

4月12日(金)、チェックしておくべき為替ニュースをまとめておく。

  • 市場予想を下回る米生産者物価指数(PPI)を受け、一時円が買われる場面があったものの、米長期金利の上昇が続く中で約34年ぶり安値圏が続いた。
  • 週末を前にしたポジション調整や介入への警戒から円を買い戻す動きも想定されるが、米長期金利上昇が続く中で緩やかなドル高・円安基調が続くことになりそうだ。
  • 依然として約34年ぶりの対ドル安値圏で円安圧力が続いていることから、鈴木俊一財務相や神田真人財務官からの口先介入や、当局による実弾介入への警戒は残る。
  • 中銀預金金利を4%で据え置き、ほとんどのエコノミストの予想通り。
  • 6月に公表される最新の経済予測が許せば、利下げをする方針を示した。
  • インフレ見通し、基調的インフレの動向、金融政策伝達の強さに関する政策委の最新の評価で、インフレが持続的に目標に向けて収束しているとの確信がさらに強まった場合、金利による景気抑制の度合いを現在の水準から引き下げることが適切だろう」と説明した。
  • ウイリアムズ総裁は「ごく近い将来に政策を調整する明確な必要性はない」と発言。
  • インフレ率を当局目標の2%へと戻すためには「まだ長い道のりがある」と指摘。その上で、金融政策は良い状態にあり、労働市場は強さを維持していると付け加えた。
  • 「景気が予想通りに進展すれば、抑制的な政策の緩和を年内に開始し時間をかけて段階的に進めるのが理にかなうことを示唆している」と語った。
  • ジョージ・ゴンカルベス氏は、日本の通貨当局が介入に踏み切る新たな警戒ラインが1ドル=155円になるとの見方を示した。
  • ゴンカルベス氏は11日、ブルームバーグテレビジョンで「155円を超える動きが容認されるとは思わない」と指摘。
  • 日銀は他の中央銀行が緩和に転じ、それによって円に対する圧力が軽減されることを期待していたとの見方を示した。

 

4月12日の為替相場の経済指標まとめ

4月12日(金)、チェックしておくべき為替相場の経済指標をまとめておく。

時間 指標 重要度
7時30分 NZ)製造業PMI
未定 中)貿易収支 ★★
13時30分 日)鉱工業生産【確報値】
15時00分 英)GDP
英)鉱工業生産[前月比/前年比] 英)製造業生産高[前月比/前年比] 英)商品貿易収支/貿易収支
独)消費者物価指数【確報値】
★★★
15時45分 仏)消費者物価指数【確報値】
16時40分 英)グリーンMPC委員の発言
20時前後 米)JPモルガン・チェース決算
21時30分 米)輸入物価指数[前月比/前年比] ★★
22時00分 加)中古住宅販売件数
23時00分 米)ミシガン大消費者信頼感指数【速報値】 ★★★
24時前後 米)シティグループ決算 ★★
27時30分 米)ボスティック:アトランタ連銀総裁の発言(投票権あり) ★★★
28時30分 米)デイリー:サンフランシスコ連銀総裁の発言(投票権あり) ★★★
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