最終更新日 2025年3月3日
30代も半ばを迎え、これまでいろいろな仕事をし、さまざまな人と出会い、くだらないことから深いことまでいろいろと考えてきた結果、なんとなくぼんやりとだが人生とはどんなものなのかがわかってきました。
とはいっても、人生の意味みたいなものは人それぞれ答えが違うので、私がたどり着いた答えを言っても大した参考にはなりません。
経験や思考をせずして答えだけ手に入れても、その意味や真意がわからなければ何の役にも立たないからです。

人生の意味は人それぞれ違っても、結局のところ、みんな毎日を楽しく気持ちよく生きていきたいと思っています。
幸せになんてなりたくない、別につまらない毎日でもいい、と思っている人は今この記事を読んでいることもないだろうから、ひとまずこの記事を読んでいる読者はみんなそういうものだと決めつけて話を進めます。
では、生活の質が高いというのは、どんな状態のことなのか。
生活の質が高い暮らしを「上質な暮らし」と言うのであれば、上質な暮らしとはどんな暮らしのことなのか。
上質な暮らしとは
生活の質が高い「上質な暮らし」について考えるときは、「自由な暮らし」と意味を勘違いしないことが大事です。
「自由な暮らし」というのは、何となく想像がつきます。
経済的に不自由をしていない暮らしだったり、好きなことをやって生きている状態であったり、何にも縛られずに自分のペースで生きている状態。
それが「自由な暮らし」といって間違いではないと思います。
では、「上質な暮らし」とは?
パッと思いつくのは、おしゃれな家具やインテリアに囲まれた暮らし、自分にとって大切なものを大切にしている暮らし、傍から見て「あの人はいい生活しているなぁ〜」と思われるような暮らし、それが一般的な意味での「上質な暮らし」です。
でも実際には、「上質」なんて言葉は主観的なものに過ぎないのかもしれません。
自分から見て上質に見えるものは、ほかの人から見れば底質に見えるかもしれない。
逆に、周りの人たちが上質だと思うものを、自分は底質だと感じるかもしれない。
これはどっちが正解で、どっちが不正解かという話ではなく、どちらも正解です。
一人ひとり考えや価値観が異なるように、言葉の中に込められる意味も一人ひとり違います。
多かれ少なかれ言葉には主観的な解釈が入り込み、みんな自分の都合のいいように言葉を使っているので、自分が思う上質な暮らしが正解なのです。

ほかの人が想像する「上質な暮らし」を、自分が思い描く「上質な暮らし」と重ねても不調和が起きるだけ。
そしてほんの少しだけ悲しいことに、私の感覚は一般的なものとはちょっとズレています。
私が思う上質な暮らし
私が思う上質な暮らしというのは、「自分のやりたいことをやって生きている状態」であり「生活を自分の好きなようにカスタマイズできる状態」のことです。
上質というからには、生活の質が高いことが大前提。
でも、「どんな生活に質が高いと感じるか」は人それぞれ違います。

朝起きる時間や寝る時間、運動する時間や散歩に行く時間を自分で好きなように決められない生活も、私が思う上質な暮らしには程遠い生活です。
そこで、ふと今の自分の生活を考えてみると、昔より確実に生活の質は高くなっていると感じました。
気取った言い方になりますが、今の私はそこそこ質が高い上質な暮らしをしているのです。
仕事は個人事業主なので、時間の裁量権はすべて自分にある。
仕事をする時間も、ご飯を食べる時間も、気分が乗らないから休もうと思う日も、すべて自分でコントロールできる。
やりたいことに関しても、文章を書くことがで好きでライターという仕事をしているし、物書きとしてブログを書いているのも楽しい。
毎日2時間の読書、1時間の筋トレ、30分のランニングなど、一日の中でやりたいことを自分の裁量でやれている。
でも、「自分のやりたいことをやって生きている状態か?」と言われると、胸を張ってウンと言えるわけではありません。
こうして物書きをしているときは、自分のやりたいことをやっていてとても楽しい気分にはなりますが、普通の人と同じく、やりたいことがあるけれど経済的、時間的な理由でできないこともあるし、ずっとやりたいと思っているのにめんどうくさくてやれていないこともたくさんあります。

上質な暮らしは人生の満足度を高める
上質な暮らしをするには、自分の人生に必要のないものをそぎ落とさなければなりません。
それは、やりたくないことにNOと言える自信や経済力だったり、好きな仕事をするために必要な実力や能力だったりなど、嫌なことを嫌というためにはそれと引き換えに必要なものがあります。
何の犠牲も払わず、やりたくないことに対して嫌だ嫌だと泣き叫ぶのは、駄々をこねる子どもと変わりません。
上質な暮らしをすることは、人生の満足度を格段に上げてくれます。
フリーランスの個人事業主になる前は、時間も何もかも会社にコントロールされ、生活の多くが強制的に仕事へと奪われていました。
でも、個人事業主になってからは時間の裁量権を取り戻し、生活のすべてを自分でコントロールできるようになりました。

フリーランスは会社員と比べて不安定ですが、その不安定を受け入れてでも自分の時間を取り戻したいと思ったので、今もこうして個人事業主として生活をしています。
今の環境に大きな不満があるわけではないですが(考えてみれば、通勤しなくて良くて、理不尽な上司に愛想笑いする必要もなくて、時間の裁量権が自分にあるというのは、かなり恵まれていると思う)、まだまだ生活の質を上げる余地は残っています。
生活の質を上げて生きる
自分が望む理想的な生活、毎日が心地よい上質な暮らしを実現させるには、自分にとっての「上質」をしっかり定義しないといけません。
何だかスピリチュアル的な話になってしまいますが、人生は必要なときに必要なものが目の前に現れると思っています。
何気なく通り過ぎる景色や風景の中に大事なものがあったり、聞き流してる言葉の中に大きな気づきがあるもの。
それらのものを自分の中に取り入れられるかどうか、しっかり向き合うことができるかどうか、そもそも気づけるかどうかによって、今後の人生の質も変わってきます。
生活の質を上げるのであれば、そうしたセレンディピティ的な発見も必要です。
幸せのハードルを上げるのではなく、生活の質を上げること。

人生は自己満足なのだから、日々の暮らしの質を高めること以上に大切なことはありません。
一緒に自分の理想的な生活、上質な生活を追求して生きていきましょう。