お金は大事だけど一番じゃない|ミダス王の物語から学ぶお金の副作用と豊かな人生の秘訣

お金は大事だけど一番じゃない
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最終更新日 2025年4月25日

お金は大事、でもそれだけじゃない

人生の中で「お金がすべて!」と叫びたくなる瞬間は誰にでもある。

家賃を払うとき、遊ぶお金がないとき、欲しかったものを諦めるとき。

お金がないと、人生はなかなか厳しいものである。

しかし、「お金が一番大事!」と考えるのはちょっと待ってほしい。

お金は確かに大事だが、それに執着しすぎると、まるでギリシャ神話のミダス王のようになってしまう。

黄金に触れた瞬間、幸せが呪いに変わるなんて、笑えない話である。

この記事では、ミダス王の物語を通じて、お金の「正しい扱い方」を考えていく。

 

ミダス王の物語:黄金の呪い

お金の話をする前に、まずはギリシャ神話の「ミダス王の物語」を紹介しよう。

ミダス王は、お金に執着する危険性を考えるのに最適な物語である。

だけど、お金大好きな人には、ちょっと耳が痛い話かもしれない。

ある日、お酒の神デュオニソス(ローマ神話ではバッカス)が、妖精のシレノスがいなくなったことに気づく。

シレノスは酔っ払ってフラフラしていたところを農民に保護され、ミダス王の元へ連れてこられた。

ミダス王はシレノスを丁寧にもてなし、デュオニソスに返す。

感激したデュオニソスは「なんでも願いを叶える」と宣言。

ミダス王、調子に乗ってこう願う。

「触れるものすべてを黄金に変える能力をくれ!」

ミダス王は大喜びだ。

木も石も、触ればキラキラの黄金に! まるで現代のインフルエンサーみたいに、輝く生活を満喫する。

しかし、夕方になると悪夢が始まる。

豪華なディナーを楽しもうとフォークを手に取ると…黄金に。

パンを掴むと…黄金の塊に。

水を飲もうとすれば…黄金の氷に。

ミダス王、完全にパニックである。

「これ、呪いじゃん!」と気づいたときには遅かった。

結局、飢え死に寸前でデュオニソスに泣きつき、パクトロス川で体を洗って呪いを解除してもらった。

めでたし、めでたし…。

とはいえ、ミダス王の心には「黄金=幸せじゃない」という教訓が刻まれたことだろう。

 

お金の副作用

ミダス王の物語から学ぶのは、お金には「副作用」があるということだ。

お金持ちになりたい!と思うのは自然だが、その先にある落とし穴を考えたことはあるだろうか?

お金はたしかに多くの問題を解決する。

家賃、食費、Netflixのサブスク…全部お金が必要である。

しかし、お金が新たな問題を生むこともあるのだ。

 

副作用1:失う恐怖と不安

お金持ちになると、「このお金を失ったらどうしよう」という不安がつきまとう。

100万円持っていれば100万円分の不安、1億円なら1億円分の恐怖である。

まるでホラー映画の主人公の気分だ。

失う恐怖によって「もっと稼がなきゃ!」と欲がエスカレートし、お金に取り憑かれる。

 

副作用2:人間不信

お金があると、「あの人は私の金目当てかな?」と疑心暗鬼になる。

友達の誘いも「奢らされるだけじゃ…」と斜に構えてしまう。

深い友情や恋愛も、「お金がなくなったら去っていくんじゃないか」と信じられなくなる。

ミダス王も、黄金のテーブルを囲んで一人寂しく食事(できなかったけど)しただろう。

 

副作用3:退屈とモチベーションの低下

お金があれば欲しいものは大体手に入る。

でも、全部手に入れたら?

ゲームクリア後の虚無感である。

新車の喜びも、1ヶ月後には「まぁ、こんなもんか」に変わる。

人生のモチベーションが「お金を稼ぐこと」だけだと、永遠に走り続けるハムスターの気分になる。

 

目先の欲に飛びつくな

お金の副作用を「そんなの金持ちになってみないとわからない!」と言う人もいるだろう。

だが、ミダス王の物語はこう警告する。

「お金持ちになる前に、ちゃんと副作用を想像しろ!」と。

人を殺すのが悪いかどうかは、実際にやらなくてもわかる。

浮気の罪悪感も、想像で十分だ。

お金の副作用も、同じように考えるべきである。

先のことを考えずに目先の欲に飛びつくと、たいていはロクなことにならないのだ。

 

お金は大事、でも「大事」の意味を考えてみよう

よく「お金は大事」と言うが、この「大事」とは一体何を指しているのか?

無駄遣いしないこと? たくさん稼ぐこと?

人によって「大事」の定義は異なる。

だからこそ、自分にとっての「お金は大事」の意味を、しっかり考えなければならない。

 

お金がないと生活が成り立たない

当たり前だが、お金がなければ食べるものも、住む場所も、服も手に入らない。

衣食住を確保するためには、一定のお金が必要である。

「お金が一番大事」と言う人は、この「生きるために必要」という意味で使っていることが多い。

たしかにその通りだ。

空腹で「お金より愛!」なんて言っても、胃袋は納得しない。

 

でも、依存と執着は別物だ

問題は、「お金は大事」を「お金を無限に稼ぐこと」と履き違えることだ

衣食住を確保できるお金があれば十分のはずなのに、なぜか「もっと!もっと!」と欲が出る。

これが「お金への依存・執着」である。

依存すると、不安が増え、不安を消すためさらに稼ぐ。まるで底なし沼だ。

お金に執着すると、精神が蝕まれる。

お金を稼ぐたびに「これで幸せ!」と思うが、すぐに不安が戻ってくる。

心理学の「限界効用逓減の法則」によると、ある程度のお金(例えば年収800万円程度)を超えると、幸福感の増加は鈍る(らしい)。

限界効用逓減の法則

お腹いっぱいなのにポテチを食べても嬉しくないのと同じである。

お金の喜びも、量が増えるほど薄れていく。

 

お金の正しい扱い方

お金は大事だが、執着するのはよくない。

では、どうすればお金に振り回されない人生を送れるのか?

ミダス王の失敗を教訓にすると、お金で失敗しない道が見えてくる。

 

1. 自分に必要な金額を知る

「いくらあれば満足か?」を具体的に考える。

独身の大学生と、子育て中の親では必要な金額が違う。

家賃、光熱費、食費、趣味…自分の「ランニングコスト」を把握しよう。

世間一般の「金持ち基準」に惑わされず、自分基準で考えるのが大事である。

 

2. 固定費を減らす

お金から自由になるには、固定費を削減するのが効果的だ。

たとえば、車を持たずカーシェアを利用する、

都心の高級マンションより郊外の安い家に住む、など。

ミニマリストのように「持たない生活」を取り入れるのも一つの手である。

少ないお金でも豊かに暮らせるのが、真の勝ち組なのだ。

 

3. お金以外の幸せを見つける

お金は手段であって、目的ではない。

家族との時間、趣味の充実、友達との笑い…お金では買えない幸せを大切にしよう。

ミダス王は黄金に目が眩んで、本当に大事なもの(普通にパンを食べること)を見失った。

あの失敗を繰り返さないでほしい。

 

4. お金に「汚い」イメージを持たない

お金自体はただの道具である。

包丁が使い手によって凶器にも料理道具にもなるように、お金も持ち主次第で「汚い」にも「綺麗」にもなる。

「金持ち=悪」と決めつけず、お金をポジティブに扱おう。

お金で人を幸せにすることもできるのだから。

 

豊かな人生とは? お金に振り回されない生き方

豊かな人生とは、「たくさんお金を持つこと」ではない。

お金に振り回されず、自分の価値観で生きることである。

ミダス王は黄金の呪いに苦しんだが、呪いを解いた後、きっとこう思ったはずだ。

「普通に飯が食えるって、最高じゃん!」と。

お金を大事にするのはいい。

しかし、「大事」と「依存」は違う。

お金を大事にするとは、自分に必要な分を稼ぎ、大切に使うこと。

お金に執着するとは、必要以上を追い求め、不安と戦い続けること。

宝くじで大金を手に入れた人の多くが不幸になるように、過剰なお金は時に毒になるのだ。

 

お金と真剣に向き合う大切さ

安易に「お金は一番大事!」という主張に飛びつくのは、思考停止である。

お金は人生の道具であり、すべてではない。

ミダス王の物語は、お金に執着すると本当に大切なものを見失うと教えてくれる。

自分に必要な金額を考え、固定費を減らし、お金以外の幸せを大切にしよう。

お金としっかり向き合うことで、依存から解放される。

漠然と「お金持ちになりたい」と思うのではなく、「自分にとっての豊かさ」を定義しよう。

お金に振り回されない人生は、ミダス王がパクトロス川で呪いを洗い流した瞬間のように、自由で軽やかなものだ。

冷蔵庫の残り物で美味しいディナーを作って、「これで十分幸せ!」と笑ってみよう。

ミダス王も、きっと天国で「それでいいんだよ!」と拍手してくれるだろう。

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