最終更新日 2025年3月1日
人間にとって「仕事をする意味」は何でしょうか。
言うまでもなく、仕事に対するイメージは一人ひとり違います。
仕事をめんどくさいものだと思う人もいれば、楽しいものだと感じている人もいる。
人間の義務だと言う人もいれば、お金や生活のために仕方なくするものだと答える人もいる。

日曜日の夜に「明日仕事行きたくない」と呟く人のほとんどは「できることなら働きたくない」と思っています。
あるいは、お金さえあれば仕事なんてせずに毎日遊んで暮らしたい、といった考えを持っている人が大多数です。
実際、仕事に対する考えは人それぞれなので、「人間は仕事をしないとダメになる」だとか「働くことは大事だ」という価値観が絶対ではありません。
仕事はめんどくさい、できることなら働きたくない。
そう思うのも当然であり、そうした考えを持っているのが人間らしさともいえます。
ですが、改めて仕事をする意味について深く考えてみると、人間にとって仕事をする意味とは、実は「生きることと同じ」ではないかと思いました。
仕事をする意味は生きること
仕事をする意味が生きることと同じとはどういうことか?
結論から述べると、「人間は仕事をするからこそ、人間らしく生きられる」という意味です。
つまり、人間にとって仕事をする意味は、充実した人生を送るために必要なものであり、「仕事をしない人間は、人間らしく生きていない」というのが持論です。
もう少し噛み砕いて説明すると、仕事をする意味は会社に勤めて8時間労働し、その対価として給料をもらうことではありません。

仕事をする意味はもっと広い意味として考えるもので、その人の「やりたいこと」がその人にとっての「仕事をする意味」と解釈しています。
ただゲームをしたいから、映画を見たいから、旅行に行きたいから、美味しいものを食べたいから、ブランド品が欲しいからといった理由が、すべて仕事をする意味になります。
つまり、やりたいことが仕事をする意味であり、生きる意味ということです。
世間では「仕事をする意味=働いてお金を得るため」という解釈が一般的ですが、それも言い換えれば生きる意味と同じと言えます。
働いてお金を得るのは、食べるためであり生きるため。
仕事をする意味とは、生きることと同じ意味なのです。
「仕事をする意味=お金をもらう」は間違い
「仕事をする意味=お金をもらう」という解釈は世間の空気感です。
仕事をする意味について深く考えない人たちが、仕事をする意味はお金をもらうことと勝手に解釈しているに過ぎません。
おそらく大多数の人たちは、人生でもっとも多くの時間を捧げるのは仕事です。

人によっては、7時間労働の人もいれば週休3日制の会社に勤める人もいるし、逆に休みは週1回の日曜だけで、毎日残業の嵐という人もいるでしょう。
仕事がそれだけ人生の中で大きな割合を占めているのにも関わらず、仕事をする意味について真剣に考えないのは、自分で自分を不幸にしているとも言えます。
子どもの頃に教えられた「仕事をする意味=働いてお金をもらうこと」という解釈をいつまでも握りしめながら、「働きたくない」と嘆きながら働き続けるのはある意味拷問です。
人間にとって仕事をする意味は、生きる意味そのものです。
だからこそ、「仕事をする意味」を「お金」の中だけに閉じ込めてはいけません。
仕事とお金には金銭的なつながりはあっても、仕事をする意味がお金だけでは働くことに嫌気が差してしまいます。
仕事をする意味がない人はいない
最近は仕事とプライベートを分けず、すべてが仕事であり趣味の時間と考える「ワークアズライフ」という考え方があります。
ですが、そもそも仕事は人間と切り離せないものであり、生活とも切っても切れない関係性です。
ワークアズライフと対をなすのが、ご存知のとおり「ワークライフバランス」ですが、ワークライフバランスは仕事と余暇を完全に分け、生活をワークとライフに二極化しようというもの。

何度もいうように、一般的には仕事をする意味は「お金を得るため」と思われていますが、仕事の本質はお金ではありません。
仕事とお金をごちゃまぜにしてしまうから、仕事がストレスの温床になってしまうのです。
現代社会の解釈は「仕事=労働」となっており、仕事がお金を得るためだけのものになっています。
ですが、人間は何かに束縛されるのを嫌う生き物であり、それが「お金のため」という理由で仕事に束縛されていると感じると、仕事がストレスになる。
仕事は生活と切り離して考えるものではありません。
人間にとって仕事をする意味は生きる意味であり、生活そのものであり、アイデンティティであり、人間らしさそのものなのです。

生きている限り、みんな何かしらの仕事をする意味を持っています。
仮に仕事をする意味が本当に何もないというのであれば、その人は仕事が嫌いなのではなく、「人間でいることが嫌い」ということです。
仕事をする意味はいつでも変えられる
この記事で書いていることはあくまでも「仕事をする意味」に対する私の解釈です。
人によっては「はぁ?仕事は働いてなんぼだろ。労働してお金を貰うことが仕事をする意味なんだよ」という反論をしたくなる人もいると思います。

好きな仕事、やりたい仕事、趣味としての仕事、嫌気が差す仕事、やりたくない仕事など、どんな仕事をしていたとしても、やりたいことがある限り、仕事をする意味もそこに存在します。
決して、「仕事をする意味=お金をもらうこと」というお金を得るためだけの小さな枠組みの中での話ではありません。
現代では自分の仕事に対して意味を持っていない人が多く、くだらない仕事、なくても誰も困らない仕事、やる意味がないような仕事を生活のためにやっている人もいます。
デヴィット・グレーバーが言う「クソどうでもいい仕事」というやつです。
しかし、どんな仕事であっても、その仕事に意味を見出すのは自分自身。
それぞれの仕事に固有の意味があるわけではない。
仕事をする意味は常に自分で見つけていくもの。
「仕事はお金を稼ぐためにするもの」という一般的な価値観を押しつけられて育った大人たちは、仕事をお金にすり替えながら毎日働いています。
ですが、それでは仕事に捧げている時間がもったいない。人生は有限でたった一度きりです。
仕事をする意味がわからない人たちも、実は子どもの頃の価値観をそのまま持っているからこそわからなくなっているのかもしれません。
仕事をする意味は常に自分で変えられるものであり、仕事と生きることはつながっていることを忘れないでおきましょう。